| 「あれを見ろよ。あの剣。」
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「どうせ戦を渡り歩いている傭兵だろ。」
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「だが、なんだね。」
「居眠りをしている隙に、 世の中がすっかり平和になっちまってるのを知らないんじゃねえのか?」 |
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「・・・あの男・・・。」 |
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「知っているぞ。あの男は見た事がある。 間違いない・・・・。あの男はアッシュだ。」
「アッシュだと?まさかあの『灰を撒く者』のアッシュか?」
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「そうだ。あの男が戦いに荷担した軍は必ず負けるという。
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p i s o d e 1 : A S H |
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「よく来たね。まあ、そこにおかけ。」 |
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「・・・・・。」
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「キツネにつままれたような顔をしているね。 ここに来るものは誰だってそうさ。」 |
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「この家にたどり着くものは皆、道を失い、道標を欲しておる。 そういう者たちに道を示し送り出すのが、この婆の役目じゃ。」
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「どれ、手始めにおまえさんの過去を見てみることにしようかね。」
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「ほお、おまえさんは、かなり腕の立つ戦士であったようじゃ。野に放たれた獣のごとく、
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「なるほど、おまえさんの勝利の裏には、こいつがおったのか。
おまえさんの勝利は、常に味方の犠牲の上にあった・・・違うか?」 |
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「そう恐い顔をするでない。道は必ず開かれるもの。
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「これから、おまえさんは旅に出ることになるね。 |
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「この4枚のカードはおまえさんと行動を共にする者。 |
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「見てみるかね?」
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「天を仰ぎ見る獅子じゃな。燃え盛る火に包まれてその顔は苦渋に満ちておる。 |
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「野の花のように可憐で、人の心に慰めを与える者。 |
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「欲に走り、己の力を過信したために、呪われた宿命を背負ったもの。 |
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「最後の一人は、歌なき歌を求めて旅するひな鳥。 |
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「そして、これが最後のカード。 これがおまえさんの未来。
さあ、めくってみるがよい。」
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「たかが紙切れだ。こんなものは。」
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「運命から、逃れることはできはせぬよ。」
「忘れるでないぞアッシュ。」
「これがお前の運命。」
「これが」
「おまえさんの未来じゃ。」
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平穏なる死か、血塗られた生か。 |
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episode 1: ASH___END |