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■HAKK

【タイトル】 クロスベルチャンネル『突撃!あの人の今』
【作者】 HAKK

は〜い、こんばんは!
クロスベルで今輝いている人を特集するこの番組。
レポーターはクルーセ・ハイアットでお送りします。
本日はアルカンシェルの新人リーシャ・マオさんへ
アポ無しインタビューです!
では早速控え室のドアを……。

ガチャッ!

「……………え?」

本人確認!
はい!カメラ向けて!

「え、えーとクルーセさんですか?」

そうですよ〜っておや?
私が来ること知ってました?

「い、いえ!そんなことは!
(侵入者の気配がしたので調べてみたら……)」

さてさて、突然ですが
インタビューさせてもらいますね!

「はあ……ってええっ!
イリヤさんじゃなくて私ですか!?」

そうですよ!
まず最初の質問ですが……う〜んありきたりねえ。
こんな台本はビリビリ〜っと。

「あの……」

さて改めまして最初の質問です。
噂ではグラマーからトランジスタグラマーへ
成長を遂げようと……

「何の話ですかっ!
そもそもどこからそんな噂が出てるんですか!」

ん〜、某太陽の姫の熱弁もとい軽い社交トークから。

「イリヤさん、もう……」

そういえば貴方はイリヤ嬢が抜擢したんでしたね。
どうですか、舞台の方は?

「ええと、大変ですがとても楽しいです」

はい今のところカット!
ダメよ〜そんな平凡な回答は。
もっとドラマ性のある熱い一言を頂戴!

「急にそんな事言われましても……」

ならば別の質問!
実際、貴方サイズ幾つなのよ?

「なんでそっちに話を持っていくんですか!」

あらら〜?
お姉さんは靴のサイズを聞きたかったんだけどなあ。

「……はあ、もういいです」

冗談、冗談よ〜。
今のはイリヤの入れ知恵よ〜。

「なんとなく想像はついていました……
(本当にあの人は舞台とのギャップが……)」

そんな舞台とのギャップが激しいイリヤさん曰く
『あの子は磨けば光る原石』とのことですが
貴方自身としてはどのように考えているんですか?

「心を読まないでください!
……あと私にそんな言葉は勿体無いです」

と言いますと?

「私は自分に出来る事をしただけ……それだけです」

でも舞台経験がゼロからのスタートですよね。
練習はきつくありませんでした?

「……それはもう。
でも、私はそれが楽しかった。
この場所が教えてくれたんです。
一つの生き方しか知らなかった私にも
たくさんの事が出来るんだよって……」

それは、いい出逢いでしたね。
アルカンシェルにとっても、貴方にとっても。

「……はい!」

ん〜いい笑顔!
では最後に今貴方が一番伝えたい事を
カメラに向かって3・2・1・キュー!

「私、これからもがんばります!」

はい、ここでお時間です。
今夜の『突撃!あの人の今』はリーシャ・マオさん!
リーシャさん、ありがとうございました。

「はい、ありがとうございました!」

 

よしカメラ止めて〜。
ここからは実地検分よ〜ん。

「えっ、な、なんですか?」

あのイリヤが夢中になるくらいの……。
ほれほれ、よいではないかよいではないか〜!

「ひゃっ何するんですか、待って——」

Fin


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