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■ずんど子

【タイトル】 ツァイト徒然なるままに
【作者】 ずんど子

私の名はツァイト。今私は、私の名誉と誇りを守る為
に働いた者達へ、恩を返すために「特務支援課」とい
う所に滞在している。

そろそろ食事の時間か・・・。では、狩りにでも行く
としようか。ん?何だティオ、私に用か?なに、私の
分の食事も用意しただと?
なかなか気が利くではないか・・・って、その手に持
っているのは「ペット皿」ではないか!?

たしかに、おまえ達と同じ様に「椅子に座って食事を
する」とは流石に考えていなかったぞ?あの椅子とい
う、小さい板の上に乗って食事など、狭くて難儀しそ
うだしな!狩りをして、地面から直接食すのも、ここ
で床から食すのも、たいして違いが無いかもしれない!
でも!しかし!!ペット皿はないだろう!!?
私に人間に飼われている家畜と同等になれと!?
たしかに今、私のこの首には、首輪というものをつけ
ている。これは、家畜の証と言えるだろう。しかしコ
レは、ここにいる為にどうしても必要なのだという
し、恩を返さずにいるのは、私の流儀に反する!だか
ら、しかたなく「ふぁっしょん」という事で、つけて
いるのだ!!

その皿から食してしまえば、私の尊厳というも
が・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・。
おい、ティオ。そんな澄んだ瞳で見るでない・・・。
なに?その食事を作ったのは、おまえなのか。そして
、その皿は、私に似合いそうな物を、厳選して購入し
た物なのだと?

そうか、私の為に・・・。

いやいや、しかし!

あ、こらこらティオよ。そんなに悲しそうな瞳で見る
でない!
・・・・・・・・・・・・・・・。
わかった、わかった、ここに居る間は譲歩しようでは
ないか!!

やれやれ、自分の流儀の為とはいえ、ずいぶんと折れ
たものだ・・・。
しかし、私が食事に口をつけた時、あの娘、嬉しそう
に微笑んだな・・・。
まあ、あの笑顔を見れたという事で良しとするか
な・・・。


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