しかし、クレリアが作られる過程で思いもかけなかった副作用が生じてしまった。表と裏、静と動、明と暗、そして善と悪……。すべてと相反する「魔」が生まれてしまったのだ。

「魔」の叫びは暗雲を呼び、大地を裂いて、吹き出した溶岩は野原を焼き尽くした。平和だったイースの地に、災いの嵐が吹き荒れた。


六人の神官たちは早急に災いの元凶であるクレリアを地下深く封じこめたが生まれてしまった「魔」の勢いは、もはや止めることはできなくなっていた。

人々が、最後の砦サルモンの神殿に追いつめられた時、神官たちは黒い真珠の力により神殿を天空へ昇らせ、災いの狂気から逃れた。「魔」の軍勢は、天空へ昇ったサルモンの神殿を追い、魔力を結集してダームの塔を建造した。


前へ
次へ