そして、平穏な日々が七百年の間、続いた。

かつてイースだった地は、 エステリアと名を変え、
二人の女神もサルモンの神殿も忘れ去られていた。

今やイースの歴史を伝え知るのは、
神官の家系だけとなった頃、 あの「クレリア」が「銀」という名の鉱物として掘り出されてしまった。

かつてのイースがそうであったように、
銀の産出によって、人々の暮らしは潤っていったのだが……。

“災いの元凶「クレリア」に手を出すと、「魔」が再びよみがえる…”

古い伝承のとおり、やがて黒マントの男が地下深くから、「魔」を解き放ってしまった。

ダルク・ファクト……

天空に昇ったサルモンの神殿へ赴き、イースの全てを手中に治めんとする、 黒き野望を抱いた魔導師。


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