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魔刻 -THE VIVIOUS HOUR- −蒙昧なる輩よ、その輝晶石は過ぎた物と知れ− 急に発せられた声とともに、燭台の炎が大きく揺れた。突然のことに、男達は辺りを見回した。だが、部屋には二人の他には誰もいない。 再度声が聞こえた。 −輝くものは輝きの下へ。闇のものは闇の下へ。そして− 暖炉の薪が、ぱちりとはじけた。 −炎は我が下へ。集え、煉獄の炎よ!− 赤く燃えていた暖炉の火が紫色となり、そして青く変わった。その中から、黒い影がゆらりと現れた。 黒い影は、片眼鏡の男を押し除けると、机の上の木箱を掴んだ。 驚愕のあまり動きが止まっていた片眼鏡の男は、倒れた途端に我に返り、裏返った声で助けを呼んだ。 |
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